ネパールにいた時に習い、今も続けている民族楽器サーランギー。
ネパールでは、サーランギーを演奏するのは、最も低いカーストの一つの楽士カーストであるということは、薄々知っていた。
何しろ、ネパールで配属されていた職場(高カーストの人ばかり)では、「サーランギーを習っている」というと、「やめとけ、ギターにしろ」と言われていたから。
でも、カーストと言うのは外国人がとやかく言うものではないと思っていたので、あまり詳しく調べることはなく、ただいい音色だなぁと楽しんでいた。
今回、大阪でセミナーがあるというので、聴きに行った。
題して「ヒマラヤの吟遊詩人ガンダルバから見るネパールの変化」。
大阪の国立民族学博物館の方が研究されている。
- 楽士カーストは元々「ガイネ」いう蔑称で呼ばれていたが、今では「ガンダルバ(天上の楽士)」と呼ぶようになった。
- サーランギーを演奏する=最低カーストであるということで、一時は弾く人が非常に少なくなったが、若者の間で自分たちの文化に誇りを持つものが出てきて新しい音楽にも合わせて継承するものが出てきている。
- サーランギーのルーツは3つある(あの小さい国なのに!)。形状が異なっているのも特徴。
木の名前は失念したが、軽く白い。弦はナイロン弦(バドミントンのラケットに張るガットで代用)
土産物屋の前で演奏していることが多く、私は今まで勝手に「観光用の偽物」と思っていた。ごめんなさい。
よく何の木で出来ているの?と聞かれ、答えられなかったが、今回バカイノ(インド栴檀)の木と言うことが分かった。ガンダルバたちが自分たちで植林して楽器を作成しているのだそうだ。
カトマンズのライブハウスやホテルのロビーで演奏されているとのこと、聴き比べしてみたい。
ネパールじゃなく、大阪も十分異文化。
餃子の王将は、駐車スペースもいっぱいある大きなレストランだし、電車の女性専用車が平日休日問わず一日中、それも真ん中の車輛にあるし。
日本も全然知らないんだよなぁ。