友人が紹介していた「東京・ミュージアム ぐるっとパス2025」、購入してみた。使い始めから2か月間有効とのことなので、夏休みまで待てばいいのに、やっぱりすぐに使いたい。
たくさんの美術館や博物館が対象なので目移りするけど、ドイツの印刷物に興味があったので、印刷博物館の「黒の芸術-グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」に行ってみた。
印刷博物館は、飯田橋から徒歩12分。
でも、50mくらいごとに案内が出ているので分かりやすい。

そう、TOPPAN本社の一部にあるのだ。

常設展とこの黒の芸術展合わせて、パスで無料で入れる。
まず、常設展が楽しい。木彫り印刷の時代から活版印刷まで、そして今、活字はいずこ。。。という時代の流れが分かりやすく展示されている。
時間が合えば、活版印刷体験もできるらしい。それは次回の楽しみに。
小学生高学年から中学生くらいまで、けっこう字体に魅せられて、手書きで活字的に書いたりレタリングしたりするのが好きだった。カセットテープ(って何?と言わないように)の背表紙をいかに活字的に書くかに取り組んだり。インスタントレタリングシールが出たときは、狂喜したなぁ。タイプライターも欲しかったし。
今は昔。手書きはメモくらいしか使わなくなってしまった。
で、黒の芸術。産業革命の一端で習ったのだったか、グーテンベルグの活版印刷術の発明。機関車とか車とかの陰に隠れているが、印刷で同じものがいくらでも作れるっていかに画期的だったことか。魔術と言われていたらしい。
そして、グーテンベルグの出身地マインツには、博物館もあるとか。う~ん、去年のドイツ旅行の際に寄るかどうか悩んだんだよな、惜しかった。
初めは主に聖書の印刷に用いられ、字体はFraktur、ひげがついたごつごつしたドイツ文字。これをブラックレターと呼んでいたらしい。版画家の友人が好んで使っているので、私には馴染みがある。
ナチスがこのFrakturを禁止したこともあり、今はほぼ使われていないのだとか。最近ハマっているドイツのポスターでは、太さが均一の字体が中心だが、それにも歴史的背景があるんだな。
地味な博物館ながら、勉強になった。字体好きだったのを思い出せたし。
ぐるっとパス、お安く美術館・博物館を巡れるだけでなく、知らない小さなところを知ることができるのもいい。