上野の東京都美術館で、「デ・キリコ展」。
仕事場が近いので寄りたいと思いつつ、仕事が終わると疲れ果てて途中下車が出来なくなってきているのは体力不足か。
でも、お天気が良く、適度な温度の日々もあとわずかと思って、行きたかった展覧会へ。
キリコは、輪郭が明確で、光と影の対比がくっきりしているので、決して暗い絵ではないのになぜか不安にさせられるのが好き。真夏の直射日光を浴びている風景は、開放的ではなく危うい感じがするような。
そして明るいところの色彩も好き。形而上学的な景色など私には見えないけれど。
なのに、この展覧会を見ると、こんな大画家でも迷いあちらこちらにフラフラと。輪郭があやふやなルノワール的になったり、常に変化を求めて彷徨う様が興味深かった。一方で、頼まれて嫌になるほど描いた題材と構成もあるという。生きていくのは大変だ。
上野の森の木は大きく気持ちがいい。
そして、大抵やってるどこかの国のフェア。今回はフィリピン。
AKB的なアイドルも踊っていたけど、ただの出店者のようなおばさんがパワフルに歌っているのもすごい。
ということで、フィリピン人多数。だけど、各国からのインバウンドさんもいっぱいな上野だった。